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「記号」で存在を印象づけたふなっしー

森 絵美

2014/08/09

これまで『「ひこにゃん」は売れるキャラクターの王道』『クリエイターの理想を実現させた「くまモン」』と2回に渡って「ゆるキャラ」について書いてきましたが、今回はゆるキャラに再ブームを起こした千葉県船橋市の非公認キャラクターふなっしーを取り上げて、ゆるキャラの考察を終わりとしたいと思います。

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千葉県船橋市の非公認キャラクター「ふなっしー」

Photo: ©Neodaisuke, 10 February | Wikipedia 「ふなっしー」

 

ふなっしーが他のキャラクターと一線を画すところは何といっても穏やかで品行方正というゆるキャラのイメージを覆し、かつしゃべれるということにあるでしょう。あっという間にオンリーワンの人気キャラクターとなりました。

今でこそきれいなぬいぐるみのふなっしーも、初めの頃はザ・ゆるキャラを体現したような簡素な作りでデザインされたとはとても言えない代物でした。

しかしながら、ふなっしーはデザインの視点から見て、重要な勝ち要素を1つ持っています。それは人気キャラクターには絶対不可欠な要素、『記号』にしやすかったことにあります。

 

人気キャラクターの絶対要素は『記号化』されていることです。記号化されている代表的なキャラクターと言えば、ミッフィー。下記のように目を書いてお口バッテンにするだけでミッフィーとわかります。

ミッフィー

目にバッテンを書いただけで認識できるミッフィー

 

特徴がシンプルながらもオリジナリティーのある記号(形・色)になっているキャラクターは印象に残り覚えてもらいやすいのです。また、後々商品を販売する際も記号化されているとメリットがあります。

 

商品販売において、オリジナルをさらに簡略化した記号にして上手に商品を展開しているのはミッキー。丸を3つ連ねただけのシンプルな形に記号化することで、大人でも使いやすい商品や商品の仕様上デザインに制限があるものも難なく制作しています。キャラクターを記号化して制作しておくことは商売の戦略上も大きな強みになります。

 

ミッキー

記号化されたミッキー

 

ふなっしーは記号化するとこうなります。

記号化

ふなっしーの記号化ステップ

ふなっしーの特徴は黄色と水色の補色ツートン、または上目使いで頬に線が入っていることにあります。ふなっしーはゆるキャラでありながら、記号になりやすい特徴(色、形)をしていたため、認識されやすく、その後の商品化もスムーズだったのです。

先日行われたラフォーレ原宿のコラボイベントでは特徴を記号化し、商品が作られていましたがこれだけアレンジしてもふなっしーとわかります。

ふなラフォーレポスター

ふなっしーこれくしょん in LAFORET-(ポスター)

 

 

ふなっしーこれくしょん in LAFORET-(グッズ)

ふなっしーこれくしょん in LAFORET-(グッズ)

ふなっしーこれくしょん in LAFORET-(グッズ)

ふなっしーこれくしょん in LAFORET-(グッズ)

ふなっしーこれくしょん in LAFORET-(グッズ)

ふなっしーこれくしょん in LAFORET-(グッズ)

Photos: ふなっしーこれくしょん in LAFORET-

 

元々記号化されている、または記号化されやすいキャラクターはオリジナルの特徴や良さはそのままに大胆にアレンジすることが可能です。ラフォーレ原宿は以前もキティちゃんのリボンを記号化した商品を販売していたことがあり、キャラクターを上手に記号化したお洒落な商品を販売するのが上手いと思います。

企業が投資し、プロのデザイナーも参加する市場に変化した今、息の長い『売れる』キャラクターを作るには「人気キャラクターになるための10の条件」を踏まえてコンセプトを絞り込むことも重要ですし、『特徴を記号化した』風貌を持ったキャラクター作りも重要です。

 

次はどんなゆるキャラがヒットするのでしょうか?

楽しく見守っていきたいと思います。