WORKS 実績紹介 WORKS 実績紹介

BLOGブログ

映画『TOMORROW パーマネントライフを探して』

demain-le-film-affiche-jp

『TOMORROW パーマネントライフを探して』というフランスのドキュメンタリーが12月23日(土)より公開されます。映画の製作費をクラウドファンディングで募ったところ、わずか2日間で当初の目標額を達成。本国フランスでは100万人以上の観客動員数を記録し、大きな話題を呼びました。

 

農業やエネルギーの問題を扱ったよくあるエコロジー映画なのかと思って見始めると大間違い。社会や経済、流通、教育、民主主義とはなんぞや?という、私達の生活を取り巻く様々な問題や生き方にまで言及し、その全てが密接につながっているということをごく普通の人の視点から描いています。

 

監督は女優メラニー・ロランと、活動家シリル・ディオン。ディオンは、有機農業を営みながら執筆活動を行う思想家ピエール・ラビと共に「COLIBRIS/コリブリ」というNGOを創立しています。 環境保護団体というカテゴリーには収まりきらない、生活の哲学を問う多岐の活動を行っているNGOです。コリブリとはハチドリを意味し、アメリカン・インディアンのある伝説に由来しています。ある日大きな山火事が起こり、動物達が皆恐れ戦いて逃げ出したところ、一羽のハチドリが小さなくちばしで水を運んで火を消そうとしました。その姿を見たアルマジロが「ばかばかしい!たった数滴のしずくで山火事を消火できるものか!」と非難したところ、ハチドリは「そんなことは知っている。でも自分の出来ることをやるんだ。」と答えたそうです。『TOMORROW パーマネントライフを探して』は、二人の監督と撮影クルーが世界中を旅し、そうした小さな実践をしている各地のハチドリたちに会いに行くロードムービーです。

 

この映画がフランスで多くの人々の共感を得た背景には、消費することに振り回される日常生活への疑問が高まっていることがあります。私達の暮らす社会はどこか行き過ぎてしまっているのではないかという実感から、食生活をはじめライフスタイルそのものを変えたいと思う人が増えています。 例えば、産業としての農業のシステムでは栽培されなくなってしまった昔の野菜が注目され、一流シェフ達も積極的にそうした食材を取り入れるようになったり、ビオ(オーガニック)のリーズナブルな店が急激に増え普通の人も無農薬の食品を手に入れやすくなったり、街の雑草を駆除していたパリ市が、人工的な整備よりも植物の多様性を大事にしようと舵を切ったり…。 そうした意識の変化が少しずつ、でも確実に起こっています。

 

便利さを求め不便さを楽しむ余裕を忘れがちな日常の中で、小さなことなら何か出来るのかもしれない、ハチドリになりたい!と思わせてくれる映画です。公開初日には、弊社開発の栽培キット『たねから育てる インキュポット』を先着100名様にプレゼント致します(映画館 渋谷シアター・イメージフォーラムにて)。ぜひ劇場に足をお運び下さい!